木を挽く人 飛騨春慶木地師 川上憲一
木を挽く人
飛騨春慶木地師 川上憲一
木のランプシェードNUKUTOを作ってくれている飛騨春慶木地師で伝統工芸士の川上憲一さんをご紹介します。
飛騨春慶は飛騨地域で作られる漆塗りの技法で川上さんは飛騨春慶の木地を挽く和ろくろの職人さんです。
飛騨春慶は木地呂塗や拭き漆のように木地が透ける塗り方なので、その木地の仕上がりがそのまま影響します。
材が狂わないよう荒削りしながら制作します。


乾燥方法の違い
和ろくろの職人さんの多くが刃物やスクレーパーを自作。材料も敷地内の「燻煙乾燥機」で燻しながら材を乾燥させます。
私たちのNUKUTOシェードは家具材料としては一般的な人工乾燥である「蒸気式乾燥機」で乾かしているのですが、川上さん曰く「乾きすぎて堅い」のだそう。
同じ木工でも分野が異なると文化が違って面白いですね。

みんなのお父さん
川上さんには指導者の顔もあり、全国にお弟子さんがいっぱい! 木と暮らし制作所のスタッフの多くも川上さんからろくろを教えてもらったことがあります。
川上さんの工房にお邪魔するとお茶しながら近況を報告したり、新しい仕事の話をしたり、仕事のことや体のことをいつも心配してくれてなんだかみんなのお父さんみたいな存在です。
書いた人 木と暮らしの制作所 松原千明